PENHALIGON’S / HEARTLESS HELEN | 残酷なヘレン
運命か罠か。抗えない魔性の香り。
欲しいものは必ず手に入れ、男性をも征服してしまうヘレンのように、ミステリアスで自信に満ちたフレグランス。
https://latelierdesparfums.jp/products/ptr-heartless-helen-edp-sprayより引用
官能的なチュベローズを基調とする香りは、弾けるようなピンクペッパーコーンと甘くジューシーなマンダリンの香りで幕を開け、濃厚でありながら、明るく人を惹きつけるいきいきとした印象を与えます。やがてジャスミンの香りとともに現れるのは、純真で優しい少女のようなイメージ。思いがけないうつろいを魅せながら、ラストはクリーミーウッドとカシュメランで優雅に幕を閉じ、恍惚とするセンシュアルな余韻が長く続きます。 “罠”のような香りと言われても避けられない、魔性の香りです。
構成
トップ|マンダリン、ピンクペッパー
ミドル|ジャスミン、チュベローズ
ラスト|カシュメラン、ウッディノート
調香師
ドミニク・ロピオン
イメージ
白を纏う貴婦人
価格
75ml / 38,940円
ひとこと
香水とは芸術。その作品を作るのに、調香師の人生がかかっていると考えています。幾百の香料を幾千のパターンで組み合わせる途方もない過程は、私たちの想像を絶する旅路のはず。その過程へのリスペクトからあまり酷評をこのブログではしないつもりです。
この作品は、「私には合わなかった」ということです。もちろんあなたの感覚はあなたしか知り得ないため、この香りが世界一好き!な方もいるはず。一意見として当ブログはご覧くださいね。
さておき。トップはチュベローズがふんだんに香ります。マンダリンオレンジの甘酸っぱさも微かに感じられますが、あまりに強いチュベローズはフェミニンな印象を与えます。
体調(≒体温?)によってはピンクペッパのスパイシーな香りも感じられますが、基本的に満面のチュベローズになります。うーん、私にはちょっと平坦に感じられる。私の体に合わないだけなのかも?
濃度の変化はあれど、チュベローズ優勢の香りは当分続きますが、ほんのりと少しずつ、ウッディノートが感じ取られるようになります。このミドルからラストにかけての香りは、とても心地よくうっとりしますね。それだけに途中までの鼻の入り口で完結するような甘ったるいチュベローズが勿体無い。
スパイシー、ウッディ、そのどちらの要素も確実に感じ取られますが、全体的にフローラル一面という印象は最後まで拭いきれませんでした。逆に甘い花の香りが大好きな方にはぴったりかもしれません。ともかく、女性用なことは確かです。