Tauer Perfume

Tauer Perfumes / フタロブルー | 鮮やかな碧

kamogika

紹介

海辺の気取らないリゾート感をカプセル化した香りに身を委ねる。エレガントな柑橘とハーバルのフレッシュさ。豊かで深い、ウッディーでフローラルなアクセント。これはアクアノートの再定義。

https://noseshop.jp/collections/tauer-perfumes/products/155257373より引用

構成

トップ|ベルガモット、レモン、ラベンダー、スイートフェンネル
ボディ|ブルボンゼラニウム、オレンジブロッサム
ベース|アンバー、ドライトンカマメ、シダーウッド

調香師

アンディ・タウアー

イメージカラー

鮮やかな碧

価格

50ml / 25,300円

ひとこと

碧。私の大好きなカラーです。色を香水の名前につけるとは古来からよくある手法ですが、都度「どのように表されるのか」と気になりますね。私自身香水を表現する際によく色を用います。共通認識として、イメージとして伝わりやすいものだと思うからです。前置きはさておき。

非常に強力なトップノートから幕開けです。鼻をツンとつく刺激的なトップノートは、柑橘にスイートフェンネル(カレー屋さんでお口直しに食べるカリカリしたスパイスです)が合わさった爽やかさMAXの香りです。注意してください、人によっては少しツンとしすぎるかも!個人的には癖になってたまらないですが、どのみちつけてすぐは人に会わないようにしましょう。

さて、一瞬で海に解き放たれたような劇的トップノートは、次第に角が取れて落ち着いたマリンノートになります。この辺りになると他のマリン系の香水(ズーロジストのスクイッドなど)に近い、夏の爽やかイケメンから漂いそうな香りになります。他の方のレビューで「人付き合いがうまそう」という素晴らしい表現がありましたが、恐らくこのミドルノートの部分でしょう。確かに上手に人を往なす香りです。ずっと香っていたいほどさっぱりした香りですが、ただの柑橘系ではなくハーブ系の香料も含まれているため奥行きもあります。人たらしですね。

リゾートでの開放的な瞬間も落ち着き、あとは優しくウッディな香りが残ります。トンカビーンズやアンバーから成る柔らかいマリンに最終的に落ち着きます。かなり持続力が高めで、柔らかいマリンの香りは8時間程度経ってからも香っていました。

ちょっとどうでもいい話。実はこの香水、私にとって非常に深い記憶と結びついているのです。幼い頃から度々訪れている祖父の家は離島にありましたが、そこでの休日を思い出させます。

刺激的なトップは、私には(表現が適切かわかりませんが)虫除けスプレーを祖父に吹きかけてもらった時の刺激臭とも取れます。続く海の香りから最後には遊び疲れて祖父のコテージへ帰った時の柔らかい山と木の香り。また、ソーダ味のアイスのような爽やかな甘さも感じられるのです。なんてノスタルジックなんでしょう私にとって。

個人的に香水の面白さの真髄を感じる一本です。記憶と匂い。情景と匂い。言語化しづらい感覚だからこそ、非言語の部分で深く結びつくのでしょう。この非日常リゾートをぜひあなたも。

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300種以上試した香水好きの記録
300種以上の香水を嗅いできた筆者が、作品の素晴らしさが少しでも伝わるように丁寧レビューをしています。香水図鑑を作るのが目標です。 香水が好きな方もそうでない方も、立ち寄ってみてください。
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